2011年3月12日土曜日

菅首相、枝野官房長官の発表要旨

菅首相、枝野官房長官の発表要旨から事態を想定する。

(1)想定以上の津波により発生した事象である。
→今回最大の想定外事象は13台ものDG(ディーゼル発電機)が全て起動できないことにある。DGのうち1
台でも動作しておれば、高圧注入ポンプによる軽水の原子炉注入により、炉心水位を維持できたものと思われる
。
この発表から推察すると、想定外の高波でDG全台が海水を被ったため、起動できないのではなかろうか。

(2)格納容器の爆発は無い。原子炉建屋内の空間に充満した水素の爆発である。
→十分想定可能なシナリオ。これを聞いて安心した。

(3)周辺放射線レベルは70.5μSvであり、1050μSvから十分に低下している。
→このデータをもっと早く公表すればいいのに。

(4)海水とホウ酸注入を実施する。
→やっと決断したか。どうせ廃炉は間違いないのだから、海水で格納容器を満水状態にすれば良い。ホウ酸も混
ぜるらしいので、反応度も十分に下がるはず。

その後の情報で、注入ポンプをC-130で空輸している映像も出ていたので、上記(4)は何とかなりそう。
少なくとも、チェルノブイリ並の事故にはならなくて済みそうだ。
ただし、TMI並みの事故状況にはなっているので、米国での過去の歴史も鑑みると中長期的には心配な要素が
あるが、それは後述する。